空のいろ

本、映画、TVドラマの感想を書いてます。悪性リンパ腫になってしまいました

「国民健康保険限度額適用」を利用しました

2017.3.23.
深冬です。
実は私、病気持ちのため仕事に就けず、無収入状態が続いております。
「入院しましょう。」
と主治医に言われたのは、先月のこと。
体調不良の原因らしきものは、血液検査に表れているけれど、どこが悪いのかよくわからないのです。
たくさんの検査が待っている二週間の入院。
神経質な私には、決心が必要な長さです。でも、このしんどさが無くならないと、外へ働きに出ることはおろか、在宅の仕事があっても期日を守れるかどうか・・・。
それで、一大決心をしました。
「入院期間を三月の内に納めて頂けるなら。」
そうお願いし、入院となりました。


「三月の内に」にこだわったのは、「高額療養費」という制度が利用できるようにです。


ご存じの方も多いでしょうが、高額療養費制度とは、公的医療保険における制度の一つです。
医療機関や薬局の窓口で支払った額が、一日から末日までの間に一定額を超えた場合、その超えた分の金額を支給する制度です。
一定額、つまり自分が支払う額というのは、70才未満かどうかと、収入により変わってきます。
他にもお得情報がありますが、ここで私が説明するより、間違いなく安全な情報提供者がいます。
厚生労働省です。
ホームページに「高額療養費制度を利用される皆さまへ」というページがあり、説明のPDFをダウンロードできます。「よくあるご質問」への回答もあるので、疑問解消にお薦めです。
サイトには、問合せ先まで出ています。

他にも、入っておられる健康保険の組合や協会、国民健保なら市役所に直接聞くというのも間違いのない方法かと思います。

法律って変わりますから、専門の担当者に聞くのが一番です。


ではここで、深冬が何を語るのかというと、体験談です。
「高額療養費」を請求したのではありません。
「限度額適用・標準負担額減額認定証」を交付してもらいました。


「限度額適用認定証」は、ひと言で言うなら、「高額療養費」の先取りのようなものです。

「限度額適用認定証」があれば、1つの医療機関の窓口での支払いが、保険適用分に限り、自己負担限度額までになります。保険適用分だけというのがお約束なので、差額ベッド代や食事代は算入されません。

これも、申請方法は、皆さんが入っている健康保険の組合や協会、国民健保なら市役所に直接聞くのが、一番間違いのない方法です。
電話の際には、健康保険証をお手元に置いておいてください。


面倒だと思いますか?
でもこれを、保険証と一緒に病院窓口に出すだけで、一体どれだけかかるかわからない入院費や手術費について、とりあえず保険適用分に関しては、支払い額が想定できるので、ちょっと安心できます。


もちろん後から「高額療養費」を申請しても同じことですが、実際の給付まで時間がかかります。
私のように金銭的にひっ迫している状態だと、ありがたい制度です。


私が「入院する」と決めた外来診療の日、一番遅い診療時間だったので、すでにその病院の入院センターは受付を終了していました。
後から電話で、病院から入院日を知らせると聞いていたので、準備はそれからと呑気に構えていました。
だから、私がこの制度を知ったのは、というか思い出したのは、二月下旬、病院のホームページで、「入院のご案内」を確認していた時です。

そこにあったのは。
「限度額認定証について」
そして更に、「医療費減額制度について」というものもあるではないですか。

限度額認定制度は知っていました。
入院案内を見るまで忘れていたなんて、不覚でした。

けれど、医療費減額制度というのは、初めて知りました。
住民税が非課税世帯の人は、食事療養費の標準負担額が減額される場合があると、書いてあります。
保険適用外のこれが減額されるなんて、夢のようです。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、無収入の方には共感して頂けると思います。
非課税世帯である私は、対象者になります。
ただ、これもきっと国保保険料だけでなく、税金も投入されているはず。税金を払ってないのにお世話になるのは、心苦しい・・。
あれ、でも、無収入でも、消費税は問答無用で持って行かれます。健康保険料だって払ってます。
ここは割り切り、また働けるようになったら、しっかり税金を納めることにいたしましょう。
と言う訳で、申請を決めました。

無職の私が入っているのは、国民健康保険
そこでまずは、市のホームページを検索しました。
申請窓口に、何を持って行く必要があるか、調べようと思ったのです。
すると、申請書と、申請書の書き方のPDFがありました。
郵送での申請もOKとあります。手数料が無料のおかげでしょう。
これは外出に困難が伴う病人には、本当にありがたいことです。


だがしかし!!

ここで、ご注意を!!
郵送申請の場合、こんな危険が潜んでいます。
 ・あるかもしれない郵便事故。
 ・役所からの返送が、入院に間に合わないというリスク。
 ・どこの自治体でも、郵送で申請できるかどうかはわかりません!


この記事を書くにあたって、他の市役所のサイトもいくつか見てみました。けれど、申請書のPDFを載せてあるところはあっても、郵送でも申請できると記載しているところはありませんでした。
当たり前だと言われそうですが、申請書の様式は、役所によって様々です。これは、組合や協会でもそうでしょう。
申請窓口も、市役所だけだったり、市民センターもOKのところもあったりで、対応が違うようです。
郵送で対応してくれるかどうかは、リスクを承知の上、お住まいの自治体の役所に必ず確認してください。


安全確実な方法は、間違いなく窓口申請です。保険証と印鑑を忘れずに。


私はというと、申請書をダウンロードして、必要書類を揃えました。
添付書類には、個人番号(マイナンバー)が必要とあります。これで収入を確認されるのでしょうね。
個人番号カードを作っていないと、顔写真入りの身分証明書がひとつか、顔写真なしなら身分証明書が二つ必要です。
私は運転免許証があるのですが、顔写真あり証明書が無い方は、何が証明書になるか役所に確認してみてください。
年金手帳も、顔なし身分証明書のひとつのようですが、郵送となると、どこをコピーしたらいいのか、迷うところです。
迷ったら電話。
しっかり確かめてください。

申請書類を揃え、返信用封筒を入れて、一番近くのポストへ投函。
後は、戻って来るのを待つだけです。


そして、やっぱりありました、郵送申請のリスク!
私の話です。実話です。
申請書を投函したのが金曜日の午前。
土日の休日があけた月曜日の午後、病院から入院日を知らせてきました。
それがなんと、同じ週の木曜日。

入院日は一週間ぐらい前には教えてくれると思ってたのに!
私の申請書、市役所に届いてる?
処理してもらえてる?
もしかして、取りに行かなきゃ間に合わない?

焦りながら市役所に電話すると、担当者さんが穏やかな声で、送付済みとお答えくださいました。
早い対応に驚きです。
「遅くても、水曜日中には到着すると思いますよ。」
そう言われたら、木曜日入院予定の私は、もう待つしかありません。
そして水曜日。届きました!
国民健康保険限度額適用・標準負担額減額認定証」。市役所の担当者さんの読み通りの到着でした。

やっぱり窓口申請が安心安全です。保険証と印鑑を忘れずに!


郵送では、申請から到着まで一週間弱。
でも!!
参考にはしないでください!
なぜなら、あの部署は、6月前後は間違いなく、半端なく忙しいはずだからです。保険料のお知らせがくる頃でしょう?
だから、私の体験は、「担当者が暇な時期の最短時間」とお考えいただいた方が無難です。
郵送するなら、余裕を持って申請しましょう。といっても有効期限があるので早すぎもよくありません。


繰り返しになりますが、自分で市役所に行けるなら、それが一番早くて安全な取得方法です。
市役所に、代わりに行ってくれる家族がいるなら、お願いしましょう。
ホームページを見るのも有効ですが、疑問があるなら、役所に電話を。
なにしろ自治体によって対応は様々ですから、残念ながら、ここでは「これで間違いなし」という方法は示せません。すみません。


それでも、やっぱり入院するなら「限度額適用認定証」の申請はありだと思います。

2017年3月現在、70歳未満の年収が約370~約770万円の方で、保険適用内の窓口負担(3割)が30万円の場合。
「80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1% = 87,430円」という式が当てはまります。
窓口支払い額は、「87,430円+保険適用外費用」ということになります。
「30万円+保険適用外費用」と比べると大きな違いに感じますが、いかがでしょうか。

70才未満で年収が370万円までの方なら、計算はもっと簡単。「57,600円+保険適用外費用」になります。

逆に言うと、70才未満で年収が370万円までの方は、保険適用の支払いが57,600円を超えそうなら、「限度額適用認定」を考えてみてもいいかもです。


最近は、緊急以外の入院や手術も多くなりました。手術の順番待ちが当たり前のように存在するとも聞きます。
発行期日は、申請した日が末日でもその月を、ひと月と換算されます。そして有効期限は六カ月。


何度も繰り返して申し訳ありませんが。
「限度額適用認定証」を利用してみようかなと思った方!
国保の方は、窓口申請で交付してもらうのが最善です!
保険証と印鑑を忘れずに。
申請に必要なものを、事前に電話で教えてもらっておくと安心です。


私はというと。
標準負担額減額認定証のおかげで、食事療養費負担額が通常の費用より少なくなってました。
少額とはいえ、積もり積もればそれなりの額。今の私にはありがたい事です。
このご恩は、必ずや働いて、税金を納めることで返します!