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空のいろ

本、映画、TVドラマの感想や、日々思ったことなどを書いてます

本が苦手な人の味方は短編。アガサ・クリスティーの「火曜クラブ」はミス・マープルの短編集です。

深冬です。

慢性の病気持ちだと、疲れやすくて、集中力もすぐ切れます。
普段何気なくしているはずのことも、時によっては、とても難易度が高い事のように感じます。
だから長編の小説は、それが文庫本一冊だとしても要注意。
何をするのも面倒になって、食事は適当に済ませてしまうし、夜更かしをするリスクが多くなるからです。規則正しい生活をしなきゃいけないのにね。

なので、今の私はあまり新作を読んでいません。
再読がほとんど。
短編なら尚よしです。

私の頭の記憶容量は小さいので、前に読んだ時のことは印象深い所しか覚えていません。だから再読でも全然大丈夫。忘れてるから。
物語の筋を覚えているものでも、新たな発見をする事もありますしね。


そして、短編集は本を読むのが苦手な人の味方でもあるはず。


アガサ・クリスティーは、短編もたくさん書いていますが、私が読んだのは、「火曜クラブ」。
ミス・マープルが事件の推理をする十三話入っています。

最初の六編は、甥のレイモンドや前スコットランドヤード警視総監のサー・ヘンリーら六人が、毎週火曜日に、それぞれが体験した事件を語り、推理し合う、タイトル通りの「火曜クラブ」。
マイペースなミス・マープルは、その場の空気を読んでるのか、いないのか。
たいてい編み物をしながら、皆の話を聞いているようなのですが、話しかけても、網目を数えて確認する作業のために待たされる方は、人によってはイラっとするかも。
婉曲に、彼女が住む村の人の話から入って行く話法も、それが何か?とか言いたくなりそう。
でも、どこかの刑事ドラマのように「事件に大きいも小さいもない」と納得させられます。


次の六編は、サー・ヘンリーが滞在していた家で開かれた晩餐会にミス・マープルも招待され、そのメンバー六人がまた、事件を語って推理をします。
実は自分が立てている計画を話す人もいたりして、ミス・マープルに出会っていてよかったねと思ったりしました。

最終話は、過去の話でなく、現在進行形で進む話です。
過去の話の時は、どこかのんびりとしていて余裕たっぷりだったミス・マープルが、この最終話では、行動力を発揮してサー・ヘンリーのところへやってきたり、困惑したりする姿が見られます。


この本の中には、「人間性」と言葉がよく出てきます。
今ならたぶん「プロファイリング」。
ミス・マープルは、プロファイリングの達人なのかも、です。